形の文化誌 出版案内

「形の文化誌」[3]脳がつくる形 詳細情報

文化誌01

形の文化誌[3]

脳がつくる形

 

 


価格 2100円(本体2000円)
A5判 264頁 1996.1

生命誌の中村桂子による「生命のボディプラン」、美学の谷川渥の「芸術の皮膚論」を巻頭に、モナ・リザの微笑、アンコール・ワット、将校帽、阪神大震災まで。

 

目次

巻頭論文
生き物のボディ・プラン  中村桂子(生命誌研究館副館長)
芸術の皮膚論  谷川 渥(國學院大学教授)

feature articles 生命の形・身体の形
身体知を支える構造   金子 務(大阪府立大学教授/科学思想史・科学基礎論)
形象化された「謎の微笑」の意味するもの──「モナ・リザ」という鏡像   松本研一(相模女子大学短期大学部家政科生活造形デザイン研究室)
「生命誕生」と美術   中川素子(文教大学教育学部教授/造形美術論)
眼に見える形・見えない形──アリストテレスにおける生物の形相の一断面   山口義久(大阪府立大助教授)
生命の形と数の<黄金比と螺旋>   岡利一郎(滋賀医科大学講師/小児外科)+川本昌子(京都市立看護短期大学助教授/小児看護学)
「かたち」としての身体パターン   田中武一(身体リズムバランス研究)
動きを内在させる「かたち」──デフォルメ表現がなぜ必要か   市原恭代(東京芸術大学/造形理論・美術解剖学)

◇for-u-m 形の文化をめぐるエッセイと論文
シューベルトの「幻の太陽」の正体   福島 円(写真家)+斎藤尚生(東北大学名誉教授)
絵画における身体性   櫻井美智子(美術家)
顔のかたち──手術により顔はどこまで直せるか   鳥居修平(名古屋大学教授/形成外科)
耳石   今井祝雄(造形作家・成安造形大学助教授)
おじさんのボールペンと女の悟り   西澤光義(日本医科大学助教授)
少数民族に息づくウズマキ形象   あだち・がびん(民族学写真家)
疑似二次元世界   竹沢攻一(新潟県立高田北城高校教頭/物性物理学・科学思想史)
交差点と論理のかたち   小川 泰(筑波大学教授/物理学)
制約と形   鎌田富久(情報科学/理学博士)
大阪府立大学のキャンパス・アート   前田孝一(ひろしま美術館学芸部長・地方自治体文化行政アドバイザー)
唐獅子のルーツ   佐藤 任(インド科学史研究家)
消えゆく民俗文化の表象──「江南の龕画」   渡辺良平(キュレイター)
庭と宇宙   荒川 紘(静岡大学/科学思想史)
地球にすれば──芸術は生きる根源   八木マリヨ(環境芸術・彫刻家)
柿本人麻呂が見た太陽外部コロナ   斎藤尚生(東北大学名誉教授)+廣野卓(歴史科学会主宰)
いのちの色、いのちの形   阪本まさ子(詩人)
魂には形がある──2  マダカム幸子(フリーライター)
顔のかたち、アゴのかたち  楠本健司(関西医科大学/形成外科)
民族音楽のかたち   南 繁行(大阪市立大学助教授)+斎藤与寛(真言宗智山派僧侶)+斎藤留美子(音遊家)+斎藤尚生(東北大学名誉教授)
有機的文化景観都市のイメージ──阪神大震災の今  八木マリヨ(彫刻家・神戸女子大学大学院助教授・環境芸術/縄の研究)
ラフカディオ・ハーンと四次元   宮崎興二(京都大学人間・環境学科研究科教授)
ハーン、ヒントン、フェノロサ、クラーク──横浜と四人の異邦人   村形明子(京都大学)
アンコール素描──「ワット」と「トム」についての考察   吉永邦治(大谷女子短期大学専任講師/神戸学院大学講師/画家・建築士)
法隆寺仏光背火焔文様の源流   西村賢二(早稲田大学美術史学会会員)
東洋からの衝撃3──ソフト・エッヂとハード・エッヂ 故ケネス・ウッドローフ教授への追憶   ロバート・マンリー(建築家 R.I.B.A)
将校帽の形──戦場のダンディズム   辻本佳史(詩人)
地震・都市の形・文化   斎藤尚史(東北大学名誉教授)
 
◇形の四面体 キーワード解説
◎表象  佐々木健一 
◎数理  高木隆司
◎思想  金子 務
◎認識  形の認知の一問題  小町谷朝生
 
◇形の本棚 書評
森 貞彦/西澤光義/三井秀樹/十川治江