形の文化誌[2]
脳がつくる形
価格2100円(本体2000円)
A5判 248頁 1994.11
脳・都市・音楽・光・舞踊など多様な視点で人工と自然の形を考察。解剖学の養老孟司による「脳化する宇宙」をはじめ、形をめぐるシンポジウムも収録。
巻頭論文
脳化する都市 養老孟司(東京大学教授/解剖学)
図版構成◎形の半自然圏
feature articles 脳がつくる形―人工と自然の形をめぐって
シンポジウム◎人工の形・自然の形 金子務+高木隆司+桃谷好英+団まりな+高橋義人+小田部胤久+宮崎興二
脳のなかの形 小町谷朝生(東京芸術大学教授)
絵のなかの「もの」と空間──ポンペイの壁画から 小山清男(東京芸術大学名誉教授・日本デザイン学会・日本図学会名誉会員)
自然の形と人工の形の相即性について 花岡永子(大阪府立大教授/宗教哲学)
音楽における自然と人工 斎藤尚生(東北大学名誉教授)
伝統音楽のかたち 南 繁行(大阪府立大学講師)+佐々木徹(気象研究所主任研究官)+斎藤尚生(東北大学名誉教授)
光背火焔文様考──その初期的形態と成立について 西村賢二(放送大学教育振興会)
人工の形──形と感性 三井秀樹(筑波大学教授)
舞踊の二つの形 尼ヶ崎 彬(学習院女子短期大学教授)
光がつくる形 竹沢攻一(新潟県立高田北城高校教頭/物性物理学・科学思想史)
機械製図における形状表現と言語──その類似と相似の分析 森 貞彦(大阪府立大学助手/航空宇宙学)
東洋からの衝撃2──住居内部の自然回帰 ロバート・マンリー(建築家 R.I.B.A.)
黄金からの音楽構想 日詰明男(建築家)
大地の形──天球地球説の成立をめぐって 荒川 紘(静岡大学教授/科学思想史)
対談◎宇宙的地平に立つ表現 一元論的思想における人工と自然 蔡 國強+布施英利
◇for-u-m 形の文化をめぐるエッセイと論文
形に探る仏教のルーツ 佐藤 任(インド科学史研究家)
顔の形の診療室 楠本健司(関西医科大学講師/形成外科)
複素素数のパターン 一松 信(東京電機大学教授/計算機科学)
ヒョウタンと双魚はなぜ出会ったか あだちがびん(民族写真家)
muon-scape 足立涼子+手島荘子(アーティスト)
本の形、詩の形 辻元佳史(詩人)
形なきものの誘惑と威嚇 川田祐子(山野学苑)
周期性・円筒印章・文化 斎藤尚生(東北大学名誉教授)
形と表層 杣木浩一(美術家)
魂には形がある マダカム幸子(フリーライター)
京都の供養とモニュメント 小澤 司(京都商工会議所)
見えない形を見る 井上多門(筑波大学教授)
陶淵明の「形・影・神」問答 竹沢攻一(新潟県立高田北城高校教頭/物性物理学・科学思想史)
大衆性と芸術性 前田孝一(地方自治体文化行政アドバイザー
補助線の文化論 小川 泰(筑波大学教授/物理学)+小川多恵子(埼玉短期大学助教授/物理学)
開幕直後の舞台と口上人形 派鳥昇兵(日本芸能協会理事)
マネキネコ 滑川公一(ユーモア・アーチスト)
水のこころ 坂本まさ子(仏文学/詩人)
酒船石の謎 佐藤 任(アーユルヴェーダ研究会会員・比較文明学会員)
円から楕円へ──制作のこと 桜井美智子(美術家)
神秘の門柱──幾何学 森 章吾(津田塾女子大学講師/ゲーテ自然科学)
星籠──STAR CAGE 日詰明男(建築家)
立体多軸織 小川 泰(筑波大学教授/物理学)
◇形の四面体 キーワード解説
◎思想 金子 務
◎数理 宮崎興二
◎認識──分類という認識法 小町谷朝生
◇形の本棚 書評
小町谷朝生/宮崎興二/西澤光義/金子 務/十川治江